以前から相談をいただいていた、大阪市のオフィス・研究所の増築ですが、もろもろの事情があって、本社機能の移設を含めた新築を検討するという話に大きくなりました。
元々は既存の施設に何とか増築する方法を模索していました。
しかし、よくある話なのですが既存建築はかなり古い建物で、完了検査を受けていない状態でした。
こういった場合は、可能性がないわけではありませんが増築や改築がかなり難しくなってくるのが現状です。
既存施設を残したままでの建築計画の提案は行ったのですが、オーナーとしては増築工事にかかる金額や今後の運営のしやすさなどを考えたうえで、やはり建て替えも含めた検討を行いたいということです。
敷地における最大ボリュームを建築することで、周辺の建物に散在する会社の機能を一か所にまとめるような建築を求められました。
建て替えとなると敷地設定から変わってきます。
現地を再調査してボリュームチェックすることから始めることになりました。
敷地の奥には高低差のある池があり、擁壁によって当敷地が保たれている状態です。この擁壁が構造や仕様がはっきりしているのか、市に認識されているものかどうかも不明です。
しかし、大阪湾に面した埋立地に属するこの敷地は地盤が軟弱であることが予想されるので、杭を地中深くまで施工しなければならなくなります。そうなると擁壁関係なく、杭で支えるので建築に与える影響はなくなります。まずは擁壁や安息角を気にせずプランを作ることにしました。
敷地形状が単純な長方形で簡単に計測できたということと、測量事務所に依頼するとお金がかかるということ、これらの事情によって現段階では、敷地を設計事務所で簡易に測量することにしました。
測量は専門外ではありますが、ボリュームチェックの段階ではこれが最良と判断したわけです。
おかげさまで工務店にも協力してもらって現地を測量することができました。
事務所に戻ってプランを練ることにします。