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筆界確定立会と近隣説明(奈良県の倉庫+管理オフィス新築工事)

筆界確定立会と近隣説明(奈良県の倉庫+管理オフィス新築工事)

奈良県で設計中の倉庫+管理オフィスの新築プロジェクトは、主に5月の連休を利用して筆界確定、及び設計中の建築物の近隣説明がようやく一通り終わりました。
筆界確定は協力していただいている測量事務所に任せるとして、当設計事務所が担当するのは近隣説明です。
大阪から奈良までの移動もそうなのですが、戸建て住宅を含めて全部で20件以上の隣地所有者と実際に会って、同じことを何度も説明するというのもなかなか大変でした。

筆界確定立会

筆界確定立会
まずこの立会のメインは筆界確定です、開発申請の書類に筆界確定書を添付する必要があるからです。
隣地の所有者の立会のもと、一軒ずつ境界に打たれている鋲やプレートの位置を確認していきます。
こちらの敷地が元々田んぼであったり、ため池であったり、雨の影響もあったりで敷地内はジュクジュクです。長靴持参で立会しました。
元々しっかり鋲が残っていたことと、擁壁によって明確に境界を仕切られていたこともあって、民民の境界確認はスムーズに進行しました。


筆界確定立会
ややこしかったのは里道と水路、前面道路境界の官民境界です。
特に水路は1.82mという幅員が設定されていたにもかかわらず、構造物がそれ以上の寸法で民地側にはみ出しているのです。いろいろと話し合いましたが、市役所の『構造物を境界とさせてもらいたい』という要望をのむこととなりました。実際、今後水路の構造物をどちらが管理するかという問題が発生してくるので、境界線はこれがいいのかなとは思いますけれども、、、
古いもので誰も経緯を知らないのですが、この水路は市役所が作ったものである可能性が高いです。なぜ構造物を越境さて作ってしまったのでしょう?

建築計画の近隣説明

筆界確定と同時に近隣の方々に、設計事務所からは建築計画の説明を行います。
建築物の用途や倉庫に収納するものの他、だいたいどれくらいの頻度で搬入を行うのか、作業の音が出るのかなどの運用についても説明します。
この辺りについては特に近隣から意見が出るような内容の計画ではないのですが、1階の日当たりが悪くなるという意見を多くいただきました。
こちら側の敷地の地盤面の方が下がっているし、平屋の倉庫なので高さも標準的な木造二階建ての住宅と同じ程度なので、日当たりに対する意見が出るとは予想外でした。

実はまだこの建築計画は確定しておらず、これから設計を詰めていくところだったので、オーナーとは『この意見も踏まえて倉庫のデザインを行うようにしましょう』ということで落ち着きました。
倉庫の構造も鉄骨造を予定していましたが、膜構造のテント倉庫になりそうです。
テント倉庫は、鉄骨造の建築に比べると初期投資が安いことと、工期の短縮ができるところがメリットです。

引き続き、建築計画の進捗に合わせて説明は継続することになりますが、一通りの近隣説明は終えました。
一安心です。

倉庫建築計画

肝心の倉庫の建築計画ですが、こちらも検討を重ねております。
鉄骨造の建築ではコストがかかるので、膜構造のテント倉庫も比較検討することになりました。
膜構造のメリットとしては
・初期費用が安い
・工期の短縮が可能
・重量が軽く、地盤改良工事の費用も安くなる
といったことがあげられます。
特にこの敷地は地盤が悪いので杭工事にかかる費用が大きくなることが予想されます。
そろそろ建築計画もまとめていく時期に入ってきていますが、今のところ膜構造のメリットが大きいので、テント倉庫を採用する方向で動いています。

着工まではまだまだかかりますが、見えないところで設計は続いています!

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