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バリエーションが多く、デザインに優れた左官壁(塗り壁) -注文住宅の外壁-

バリエーションが多く、デザインに優れた左官壁(塗り壁) -注文住宅の外壁-

街中を歩いていても、近頃減ってきたように思う左官仕上げの外壁ですが、実はとてもデザイン性に優れた仕上げなのです。
その左官壁(塗り壁)の特徴を知っていただくことで、昔ながらの美しい左官壁を選択肢の一つとして考えていただければと思い記事を書きました。

面白い左官壁を施工すれば、その施工例をどんどん増やしていきますのでご覧ください。

●窯業系サイディングの特徴
●金属系サイディングの特徴
●木質系サイディングの特徴(coming soon)
●タイルの特徴(coming soon)
●ALC(軽量気泡コンクリート)の特徴(coming soon)

左官壁(塗り壁)とは

左官壁(塗り壁)
デザイン住宅に人気のある外壁仕上げの一つとしてあげられるのが「塗り壁」です。
通常構造の外側に張り付ける合板の代わりに、表面がざらざらしていてモルタルがのりやすいラスカットという材料を下地に貼ります。その上に左官職人がコテを巧みに使って仕上げていくことになり、壁一面に継ぎ目のない仕上げは左官壁(塗り壁)の魅力となります。

この「塗り壁」は工業製品であるサイディングとは異なり、手作業による左官仕上げとなります。そのため仕上がりのバリエーションは多いのですが、その仕上がりは職人の腕にかかってきます。施工会社によって仕上がりの質は変わるのですが、丁寧に仕上げられた左官壁はとても魅力的です。

熟練した左官職人だったら平坦な面だけではなく、様々な曲面に対応した仕事が可能です。
そのため、「塗り壁」は個性的なデザインを行う建築家の設計にも多用されます。

左官壁のメリット

左官壁のメリットは前述した通り、継ぎ目なく一体的に仕上げることができる他、左官職人の小手や刷毛の使い方で無限に仕上げ方を変えることができるところです。
また、カラーバリエーションも豊富で、お手持ちのガラスや石、貝殻なんかを埋め込んだ仕上げもできます。
漆喰や土塗り壁などの和風のイメージが強いかもしれませんが、洋風に仕上げることも可能です。
この仕上げの多彩さが左官壁の一番のメリットしてあげられるでしょう。

左官壁のバリエーション

「塗り壁」には多彩な仕上げが存在します。
下地は主にモルタルでその形状が仕上げに及ぼす影響は多大なのですが、最後の仕上げに塗った素材によってもイメージが決定します。

下地に使われるモルタル

左官壁(塗り壁)
モルタルを仕上げ材として見せることもあるのですが、ほとんどの左官壁はラスカットの上にポルトランドモルタルを塗ったものを下地として利用します。
モルタルはひび割れや剥離対策、それに施工性や断熱、防火性能を上げるための改良がくわえられており、施工不良を防ぐためにも有効であるだけでなく、その仕上げも多彩です。
古いマンションでも多彩な塗り壁が採用されており、今でもそういった壁のリフォームに対しては職人技が活きていて設計者、施工者を交えた綿密な打ち合わせの上にデザインが成り立っています。

豊富なバリエーションを誇る左官仕上げ

左官壁(塗り壁)
左官壁の仕上材には多様な種類があります。
土を主材料として、混和剤や骨材、スサなどを練り上げて仕上げる土壁もありますし、モルタルに塗装仕上げもよく見かけます。特にジョリパット等の大手のメーカーが作った仕上げ材は機能的にも安心できるし、仕上げはコテや櫛引き、ローラーなど多彩で、カラーバリエーションも豊富です。さらに、メーカーから毎年新製品が開発されているので楽しみな素材です。

その他にも漆喰や珪藻土、最近ではモールテックス等の新しいものも出されています。左官壁の仕上げはより多彩になっていますので、その分楽しみも増えていっています。

こういった左官壁は呼吸をするので、インテリアに使えば調湿効果を見込むこともできます。エアコンの使用量も減ってエコな材料とも言えますね。

●コテ使いと骨材の違いによる左官壁の塗分け

左官壁のデメリット

左官壁の仕上げや耐久性はその職人の技量に大きく左右されます。
新建材のような工場で大量生産される工業製品ではなく、現場の職人の手作業によるところが大きいのですが、もともと塗り壁自体が割れやすくヒビが入りやすいのです。
近年品質改良が進んだことによって、材料の伸縮性や耐久性は向上していてその傾向は軽減されているのですが、慣れた施工業者にお願いするのがいいです。

また、左官壁には施工費用が高くつく、汚れやすいといったイメージがあると思いますが、今までの経験上ではサイディングに比べて、そんなに費用は変わらない印象です。
また、仕上げ塗料の改良などにより、左官壁は汚れに強く、耐久性も高くなってきています。

それでも10~15年に一度は塗り直し等のメンテナンスが必要になります。
これはサイディングでも同じなのですが、メンテナンスフリーの素材なんてありません。しかし、新建材よりも自然素材のほうが美しい経年変化をするのではないでしょうか?

まとめ

左官仕上げの外観は大変面白い表情を見せてくれます。
おすすめしたい仕上げ材なのですが、大量生産の工業製品ではないため、施工業者の技術によって仕上がりが左右されるという面もあります。
施工者を選ぶ素材なので、建築工事請負契約を結ぶ前にしっかりと吟味しましょう。
あまり塗り壁仕上げの住宅を見なくなりましたが、安直にサイディングを選ぶのではなく、昔ながらの塗り壁も見直して、選択肢の一つに加えたいところですね。

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