木造戸建て住宅の外壁材としてポピュラーな窯業系サイディングの特徴を解説しています。
その他の外壁材とも比較して採用を検討してください。
●金属系サイディングの特徴
●左官壁の特徴
●木質系サイディングの特徴(coming soon)
●タイルの特徴(coming soon)
●ALC(軽量気泡コンクリート)の特徴(coming soon)
窯業系サイディングとは
日本産業規格(JIS)に規定されているのですが、セメント・けい酸質原料・繊維質原料・混和材料等を主原料とした板状の外壁材です。
戸建住宅の外壁材として最も多く使われている仕上材で、仕上がった状態で納品される「塗装品」と現場塗装で仕上げる「無塗装品」があります。
窯業系サイディングは工場で規格に合わせて大量生産されます。現場ではそれらのボードを壁に貼り付けていくだけなので施工の手間があまりかかりません。
これらの特徴から、その他の外壁仕上材と比べて、安価で耐火性能や耐震性能に優れており、デザインの種類が豊富に用意されていることが特徴です。
戸建住宅の外壁材として最も多く使われている仕上材で、仕上がった状態で納品される「塗装品」と現場塗装で仕上げる「無塗装品」があります。
窯業系サイディングは工場で規格に合わせて大量生産されます。現場ではそれらのボードを壁に貼り付けていくだけなので施工の手間があまりかかりません。
これらの特徴から、その他の外壁仕上材と比べて、安価で耐火性能や耐震性能に優れており、デザインの種類が豊富に用意されていることが特徴です。
窯業系サイディングのメリット
窯業系サイディングは戸建住宅の外壁材として最も多く使われています。多くの住宅で選ばれるメリットとして、主に下記の4つの特徴が挙げられます。
価格が安い
工場で大量生産されていること、あらかじめ成形された仕上材を外壁に貼るので工期が短く、施工手間がかかりません。他の仕上材に比べてコストダウンを図れます。
耐火性に優れている
セメントなどからできている窯業系サイディングは耐火性能が高く、防火サイディングとも呼ばれています。耐火・準耐火性能を備えているので、隣家が火事になったとしても延焼を受けにくい材料です。木造住宅でも準耐火建築物としての性能を担保することができます。
施工が簡単
工場で大量生産された材料を外壁に合わせてカットして貼るので施工が簡単で、職人によって仕上がりが異なる心配がありません。
デザインが豊富
木目調・レンガ調・タイル調・石目調・左官調・コンクリート調・ストライプ等、デザインのバリエーションが豊富です。
窯業系サイディングのデメリット
窯業系サイディングを採用する前に、デメリットにも注目しておきましょう。
以下に窯業系サイディングの注意点を3点挙げます。
以下に窯業系サイディングの注意点を3点挙げます。
本物に比べると素材の質感が劣る
窯業系サイディングはデザインが豊富で様々な形状の材料が作られています。年々成形やプリントの精度が上がってきていてはいるものの、やはり本物の木目やタイルと比べて質感は劣ります。また、板状のものを貼るので不自然な目地が出てしまいます。
素材には防水性がない
窯業系サイディング自体には防水性はありません。表面の塗装とシーリングによって防水性能を確保しているので、経年によって塗膜が剥がれて、シーリングが劣化してくると防水性能が落ちてきます。
メンテナンス頻度がやや高い
表面の塗装や目地のシーリングが10年程度で寿命を迎えます。一般的な窯業系サイディングであれば10年に一回程度、塗装とシーリングの打替えのメンテナンスが必要になります。
初期費用は高くなりますが、最近ではメンテナンス頻度を減らすために、高耐久塗料が塗装されたり、シーリングが無い商品もあります。
初期費用は高くなりますが、最近ではメンテナンス頻度を減らすために、高耐久塗料が塗装されたり、シーリングが無い商品もあります。
窯業系サイディングのリフォーム
塗装しても良くならないところまで劣化してしまった窯業系サイディングのリフォームは、既存の外壁を撤去し、新しい窯業系サイディングに『貼替え』る方法をお勧めします。
『貼替え』よりも費用を抑えることのできる『カバー工法』という方法もありますが、これは既存の外壁の上からサイディングを貼るために建物の重量が増加し、耐震性が弱くなってしまいます。『カバー工法』を採用するのであれば重量の軽い金属系サイディングを選んだほうが良いでしょう。
『貼替え』よりも費用を抑えることのできる『カバー工法』という方法もありますが、これは既存の外壁の上からサイディングを貼るために建物の重量が増加し、耐震性が弱くなってしまいます。『カバー工法』を採用するのであれば重量の軽い金属系サイディングを選んだほうが良いでしょう。
主な窯業系サイディングのメーカー3社
窯業系サイディングの主なメーカーは、『ニチハ』『ケイミュー』『旭トステム外装』といった3社が挙げられます。
『ニチハ』
雨水で汚れを洗い落とすセルフクリーニング機能を持った「マイクロガード」
変色・褪色30年保証を実現した超高耐候塗料「プラチナコート30」
『ケイミュー』
光触媒によって、汚れを太陽の力で分解し、付着力の低下した汚れを雨水が洗い流す「光セラ」
『旭トステム外装』
変色・褪色最大30年保証を実現した「セルフッ素コート」
それぞれのメーカーで特徴のある商品が出されているので、設計者と相談しながら特徴を理解し、より適した仕上材を選びましょう。
『ニチハ』
雨水で汚れを洗い落とすセルフクリーニング機能を持った「マイクロガード」
変色・褪色30年保証を実現した超高耐候塗料「プラチナコート30」
『ケイミュー』
光触媒によって、汚れを太陽の力で分解し、付着力の低下した汚れを雨水が洗い流す「光セラ」
『旭トステム外装』
変色・褪色最大30年保証を実現した「セルフッ素コート」
それぞれのメーカーで特徴のある商品が出されているので、設計者と相談しながら特徴を理解し、より適した仕上材を選びましょう。
窯業系サイディングを採用すとき
執筆者略歴
[執筆者 / 監修]
三浦喜世
一級建築士
2007年から一級建築士事務所YMa主催
大阪、兵庫を拠点として店舗、注文住宅、共同住宅等の企画・デザイン・設計及び監理、中古住宅やマンションのリノベーション、オリジナル家具のデザイン・製作等を行う。
[受賞歴]
リノベーションアイデアコンペ 視点特別賞 受賞
東京デザイナーズウィークプロ作品展 出展
Design Competition in Kainan 入選
デザイントープ小論文コンペティション 入選
三浦喜世
一級建築士
2007年から一級建築士事務所YMa主催
大阪、兵庫を拠点として店舗、注文住宅、共同住宅等の企画・デザイン・設計及び監理、中古住宅やマンションのリノベーション、オリジナル家具のデザイン・製作等を行う。
[受賞歴]
リノベーションアイデアコンペ 視点特別賞 受賞
東京デザイナーズウィークプロ作品展 出展
Design Competition in Kainan 入選
デザイントープ小論文コンペティション 入選