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木製無垢材カウンタートップのオーダーキッチン

木製無垢材カウンタートップのオーダーキッチン

注文住宅のためにオーダーキッチンをデザインしました。
無垢フローリングに無垢カウンター、天井には吉野杉の梁が露出しています。 木材を中心に配置したインテリアデザインの中で、キッチンとレンジフードの外周はモザイクタイルを貼ることでLDKのアクセントにもなっています。
キッチンの天板には木製の無垢材を使っているのですが、こうやってみると大きなまな板のようですね。

アイランドキッチンのデザインは、住宅の中でメインと言ってもいいほどに目立ちます。
そんなキッチンを見せるオーダー家具で作ってみてはいかがでしょうか?今回は無垢材をカウンタートップに使ったオーダーキッチンの紹介です。

木製キッチンの魅力

オーダーキッチン
キッチンカウンター一つとってみても木無垢材の他ステンレスや人造大理石仕上等、オーダーキッチンには様々な形状や仕上げが考えられます。
中には木目調のメラミン化粧合板やシートで仕上げられたキッチンもありますが、本物の木を使った無垢材はやはり質感が違います、香りも違います
木製カウンターの一番の魅力はこの質感と香りですよね。今回の住宅の場合は、特に無垢フローリングとの相性がとても良くて、ふんだんに使った木材がよい香りを漂わせています。

加工がしやすい木材で自由なデザインを実現

木材は加工がしやすくいろいろな形状のキッチンに合わせて作ることができます。
キッチンだけでなく、カップボードもデザインを合わせてつくることができるのですが、デッドスペースができがちなキッチン収納には自由な形状のオーダーカップボードが素敵です。せっかくオーダーキッチンを作るのなら、見た目だけでなく、収納までデザインしましょう!

●オーダーメイドカップボードの製作例はこちらをご覧ください。
●狭小住宅のキッチンの配置と施工事例



木製無垢材をキッチンカウンターに使う

この住宅では構造材も杉の無垢材を用い、露出の梁や無垢フローリング、木製階段等ふんだんに木を使ったインテリアデザインにまとめました。キッチンの天板にも無垢材を用いて、大きなまな板のような迫力のあるビジュアルを見せてくれます。
蜜蝋で仕上げた無垢材の天板は、日常の手入れを続けることでいい感じに艶が出てきます。お寺なんかが良い例だと思いますが、新建材と違って長期間使えば使うほどに味が出てくるのです。もちろん木材なので多少の傷は付きますが、それも含めて愛してあげてください。
傷があまりに気になるようであれば、天板の表面を少し削ればきれいな面がまた出てきます。
無垢フローリングと同じような扱いになりますが、キッチンの方が小さいので手入れは楽です。

ただし、キッチンカウンターに木を使う場合は無垢材にしてください。積層合板(ベニヤ)は耐水性に不安が残りますので。。。

無垢材カウンターの手入れ

オーダーキッチン
工務店の倉庫に眠っていたブビンガ(南洋材)を天板に使用したのですが、水がかかり、熱を持つキッチンの天板が木材でもいいの?と思われるかもしれませんが、手入れをしっかりしておけば普通のキッチンと同じように使っていただいて問題ありません。

無垢材カウンターの仕上げ

今回キッチンカウンターに採用したブビンガは、長く使う事を想定した素材で、非常に硬い木材で耐久性に優れています。

仕上げにはウレタン塗装のような塗膜で無垢材を保護するような考え方もあるのですが、キッチンカウンターのお勧めの仕上げはハチの巣から取れる蜜蝋を塗ることです。蜜蝋を塗ることによってカウンターの表面が水をはじくだけではなく、自然素材なので口に入れるものを扱うキッチンカウンターでも安心できます。うどんを打ったりパンをこねたりと、大きなまな板のような使うことも可能です。

食を扱うキッチンカウンターですから、仕上げには蜜蝋や自然素材のワックス等安全な素材を選びたいですよね。

無垢材カウンターの手入れ

『手入れといっても濡れたら乾いた布巾で拭く』ということと、半年に一回ぐらいでしょうか、表面にワックスや蜜蝋を塗りこんでください。これによって水をはじくようになるので毎日の掃除が楽になります。

ステンレスや人造大理石の天板と比べると少し手間がかかるように思いますが、キッチンカウンターに無垢材以外の素材を選んだとしても、掃除していないとシミがつきますから、同じです。ステンレスでもシミは付きますよ。
キッチンに限らず、水廻りはこまめな掃除が必要です。

同じ無垢材でも、手入れは無垢フローリングのほうが大変かもしれないです。
素材の特徴は同じなので、手入れ方法も似ているのですが、無垢フローリングだと定期的にオイルを塗るにしても面積が広いですから、始める前にちょっと気合がいります(笑)

●無垢フローリングってどんな材料?無垢フローリングの特徴を解説した記事はこちらへ

無垢材をキッチンカウンターに使う時の注意点

無垢材のカウンターは反ったり曲がったりしやすい材料です。
製品になるまでの材料の管理も含めて大変扱いにくい材料なので、木材の取り扱いになれた工場に製作を依頼してください。
できるだけ反りにくい樹種の無垢材を使うことも大切です。

日々のメンテナンス(とはいってもほとんど拭くだけですが・・・)を行っていても無垢材には次第に細かいキズが付きます。
ちょっとしたキズであれば、サンドペーパーでこすることで簡単に修復可能です。
しかし、こういったキズをほったらかしておいても、経年変化で味のある雰囲気になってきます。
ステンレス等の新建材ではこうはいきません。経年にともなる変化は劣化としか見れませんから、(几帳面な人には向かないかもしれませんが)キズも含めて経年変化を楽しめるのが無垢材のいいところです。

木製オーダーキッチンのススメ

オーダーキッチン
木製無垢材のキッチンカウンターは手入れもそんなに手間のかかるものではありません。注文住宅を検討中で、木の質感や香りを楽しみたい方はぜひ木製キッチンも検討してみてください。
暮らしの中でも多くの時間を過ごすLDKにおいてキッチンの存在感はデザインに大きな影響を与えます。
カップボードやダイニングテーブル、イスなんかの家具も木で揃えて一体感を出すこともできますし、無垢材は使えば使うほど、拭けば拭くほどに愛着がわいてきますよ。
経年によって、より魅力を増す無垢材を楽しんでみてください!

執筆者略歴

[執筆者 / 監修]
三浦喜世
一級建築士
2007年から一級建築士事務所YMa主催
大阪、兵庫を拠点として店舗、注文住宅、共同住宅等の企画・デザイン・設計及び監理、中古住宅やマンションのリノベーション、オリジナル家具のデザイン・製作等を行う。
[受賞歴]
リノベーションアイデアコンペ 視点特別賞 受賞
東京デザイナーズウィークプロ作品展 出展
Design Competition in Kainan 入選
デザイントープ小論文コンペティション 入選

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