飲食店

兵庫県明石市

40.37㎡

2021年12月

既存の店舗の建て替えなのですが、想定外の建て替えということもあって、厳しい予算の中で店舗デザインを検討していきました。
住宅地という周辺が落ち着いていて、店舗の照明効果を最大限に発揮できる環境の中で、外壁はシンプルに白い壁、屋根やアルミサッシは茶色にすることでやわらかさを生み出します。
シンプルな外観には調色のできる照明器具で変化を出すことで、季節の移ろいやイベントなんかを前面道路の通行人にやんわり伝えることができます。
地域密着型の住宅街の店舗が控えめに近隣の方々とコミュニケーションをとる方法としての提案です。

インテリアは白と黒を基調に木目を組み合わせたデザインです。
厨房と客席は一見壁で仕切られているようですが、水平につながる窓で視線はつながります。
予算が厳しいという影響もあってのことなのですが、既存の店舗からイスやテーブルをできるだけ流用することで、新しい店になりながらも、訪れたお客様が身近に手が届く家具が前の店の記憶とのつながりを残してくれます。

インテリアの照明器具も調光だけではなく色温度を変えることができるものを採用していて、昼と夜で温白色と電球色を切り替えるなどの演出ができるようになっています。

最初の店舗増築、隣地の住宅の建て替え、今回の店舗の建て替えと3回目となるオーナーとの店舗づくりは今までの経験を生かした有益なものとなりました。