WORKS施工事例

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御影の家リノベーション

物件名

御影の家

用途

専用住宅(共同住宅)

所在地

兵庫県神戸市灘区

延床面積

65.20㎡

竣工

2018年11月

POINT

「可変的な空間のゾーニング」
立地を優先したマンションに住むなら、 住まいの中での可変性と転居しながら住む可変性をどちらも求めたい。その想いから、一緒に住む家族の増減や子どもの成長を見越しての部屋の配置、各室の接続の仕方と用途の設定を考え、空間を「個室」「半個室」「パブリックスペース」「水まわり」の4つのゾーンにわけました。
 
独立した個室はプライベートな空間として確保。半個室とパブリックスペースは可動間仕切りで仕切られ、ふだんは子ども部屋や書斎として使いながら、来客時には広々としたパブリックスペースにもできます。基本は3つの個室と1つのパブリックスペース、まとめれば1つの個室と1つのパブリックスペースといった豊富なプランが可能です。
また、考えるのが後まわしになりがちな水まわりは、限られたスペースへ工夫して配置。狭くなってしまった洗面室も、浴室との境界の間仕切りをガラスにすることで圧迫感を取り除きました。
 
 
「仕上げ、時間の対比」
天井と一部の壁の躯体コンクリートを露出し、もともとの硬くて冷たいコンクリートと、新設のあたたかく柔らかい杉板の壁・床とで差を強調。経年変化によって徐々に混ざり合うことを意図しています。
また、ステンレスキッチンやタイルを配置することがアクセントとなり、空間に動きが出ました。杉板張りの調湿効果によって、RC造のマンションで起こりがちな結露対策にもできる限り配慮しています。
 
「マンションに住むことの可能性」
RC造のマンションの法定耐用年数はおよそ47年。家族(1人暮らしも含む)の形態は長くても20年程度で大きく変化することが予想されます。さらに長いスパンで存続していくマンションでは、住み手が移り変わることも視野に入れる必要がありました。
転居に伴って住んでいた住居を「売る」「貸す」「民泊に使う」など、立地の良さで選択肢は増えます。立地を優先したマンションであれば、その都度生活や家族に合わせながら土地に縛られず、流動的に住むことができるでしょう。

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