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マンションリノベーション、デザイン・設計の進め方

マンションリノベーション、デザイン・設計の進め方

大阪でマンションリノベーションデザインの提案を行いました。
ここで紹介するのは初回のヒアリングから、既存マンションの解体工事に着工するまでです。
着工するとなると工事の着手金を支払うことになります。
大きなお金が動くので、建築主としてはこの設計段階で設計事務所を見極めることが大切にもなります。納得いくまで話し合ってリノベーションデザインを固めていきましょう。

ヒアリング

ヒアリング
多くのマンションリノベーションプロジェクトは、建築主からお問い合わせいただくことをきっかけに始まります。
まずは建築主に当設計事務所まで出向いていただいて、顔合わせを兼ねてヒアリングを行います。
この時に家族構成や予算や入居時期などの確認の他に、マンションのリノベーションへの思いを話し合います。
空間をどう使いたいのか?住宅ではどういう過ごし方をするのか?キッチンはどれくらいの頻度や強度で使うのか?そしてどんなデザインが好みなのか?など設計を進めるために必要なことをできるだけ聞き出します。
さらに2024年現在、戸建て・マンションにかかわらず、省エネ住宅へのリフォーム工事には補助金が手厚くなっています。
ヒアリングと同時に、この補助金の活用に対する説明も行いました。

平面図の提案

一通りヒアリングを終えた後、現地調査の上、平面図を提案します。
一般的なマンションでは、その室面積によっていくつかのパターンにはまっていることが多く、設備もキッチン・洗面・浴室・トイレといった大体の想像がつくような内容になっています。
元々住宅として建てられている為、用途も住宅として使用する分には、店舗のように電気容量が足りないとかというトラブルは発生しにくいです。

今回はマンションでありながら浴室を広く戸建によく使用される1坪(1616)サイズを採用したい、玄関ホールを広く取りたい、寝室は一つでよくサブに使う寝場所として小上がり和室が欲しい、西に面した角部屋なので西陽が気になるので適切な対応方法を検討してほしい、等といった内容です。

こういった要望に応える形で平面図を作成するのが、設計のとっかかりとなります。
マンションのリノベーションは、ヒアリングを怠ると単調な平面になりがちですが、設計者がしっかりと要望を取り入れながら提案すると建築主の個性に合わせたものを作ることができます。

住宅省エネキャンペーン

2024年現在、
「子育てエコホーム支援事業」「先進的窓リノベ事業」「給湯省エネ事業」「賃貸集合給湯省エネ事業」といった省エネ住宅事業に対して国から補助金が出ます。
国が既存住宅の活用に力を入れている為か、新築住宅よりもリノベーションに対して手厚い条件が設定されています。
2025年も継続されることが予想される事業なのでリノベーションだけでなく、新築住宅を検討されている方も一度確認されることをお勧めします。

当設計事務所も『住宅省エネ支援事業者』として登録しており、提携先の工務店にも登録してもらっています。

イメージパースの作成

イメージパース
平面的な設計が固まってくると、それを立体にしていくデザインの作業に取り掛かっていきます。
断面図や展開図といった図面の他、細かいおさまりを表現する詳細図を中心に図面を作成していくのですが、同時にデザインイメージをプレゼンするためにイメージパースを作成します。
インテリアの完成予想図としてのイメージパースは建築主に空間の構成をプレゼンするためだけでなく、その後の建築仕上げ材の検討を進めるためのツールとしても使用します。

最初のイメージパースではざっくりとした仕上げで作成するイメージパースですが、建築主と様々なショールームをめぐり、仕上げ材を決定していくことでブラッシュアップしていきます。
もちろんサンプルやショールームでの確認では実際の空間に当てはめることはできないので、イメージの共有はとても難しいものになります。
特に小さなサンプルでは、大きな面積に使用した時との色彩の感覚が異なったり、ショールームでは現物を確認できたとしても、周囲のデザインが異なるので、実際の空間に当てはめるために頭の中で置換しながら想像しなければいけなかったりします。

当設計事務所ではこれらのギャップを埋める為のツールとしてイメージパースを設定しています。
着工前にできるだけ具体的なイメージを共有できるように資料を作成していきます。

ショールームの見学

ショールーム巡り
ショールームの見学といえば、主に水廻りを思い浮かべる方が多いと思います。
もちろん、キッチンやユニットバス、洗面、トイレといった水回りの機能、仕上げをショールームで確認しますが、それ以外に仕上げ材の確認も行います。

例えばタイル。タイルはサンプルを見るだけではなかなかイメージがわかりにくいのですが、ショールームで実際に貼ってあるものを確認することで、仕上がりをよりリアルに感じることができます。目地の色でも印象がだいぶ異なるのでカタログやカットサンプルだけでの確認ではなく、ショールームで確認することをお勧めします。

仕上げ材はタイルの他、床材、建具、クロス、造作家具等の仕上げに使うメラミン化粧合板の他、照明器具もショールームで光の様子を確認したいところです。

設計・デザイン作業について

仕上げ材の選定が進み、設計図が完成すると、工事見積を完成させます。
プロジェクトの早い段階に概算見積もりは出しているのですが、予算に合わせた具体的な見積調整がまとまると、工事契約を結んで着工となります。

ここまでくると設計の作業はひと段落、現場監理に移っていきます。
もちろん着工してからも設計や仕上げ材の変更には随時対応していくのですけど、、、

着工までの設計の進め方を見ていただきました。
設計事務所との家づくりに興味を持たれている方、まずはメールや電話など何らかの形でお問い合わせいただければと思います。
このデザイン・設計を通じて着工へとつながっていきます。
共に良い住まいを作りましょう!

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