世界平和記念聖堂は村野藤吾の設計による教会です。
大阪から広島までクリニックの現地調査に来たのですが、広島駅から現場までの中間地点にこの教会があったのです。
重要文化財にも指定されている建築物で、せっかく広島まで来たなら訪れたい場所でありました。
世界平和記念聖堂との対面
本来なら駅から路面電車に乗って現場まで行くところなのですが、その中間地点にある世界平和祈念堂に寄り道するということで、歩いていくことになりました。
駅から10分ちょっとの場所にある世界平和記念堂は、原爆によって全焼した教会を再建したもので、1954年(昭和29年)に竣工したという建物です。
村野藤吾による設計ということで雰囲気があります。歩いていく中で遠くから建物が見えてきたときにすぐにそれとわかりました。
駅から10分ちょっとの場所にある世界平和記念堂は、原爆によって全焼した教会を再建したもので、1954年(昭和29年)に竣工したという建物です。
村野藤吾による設計ということで雰囲気があります。歩いていく中で遠くから建物が見えてきたときにすぐにそれとわかりました。
外観を眺めながらエントランスへ
広島駅から歩いてきたので、北側から世界平和記念聖堂にアプローチしました。メインの入り口に回りながら外観を眺めていきます。
時代を感じさせる外観は、コンクリート打ち放しの柱梁によるフレームを自家製コンクリートレンガで荒々しく仕上げられた壁が埋める構成になっています。
フレームによって垂直水平にまとめられた迫力のある外観に対して、松・竹・梅をモチーフとしたといわれる窓枠のデザイン、花びらのような小聖堂がアクセントをつけます。
世界平和記念聖堂は三廊式バシリカ様式の建築なのですが、外観からもそれがわかります。
三廊式バシリカ様式とは、身廊を中心に両側に側廊を持つ縦に長い構成で作られた建物です。中心の身廊は側廊よりも高くなっていて、美しいステンドグラスの高窓から光が落ちて来るのです。
これを可能にしているのがフライングバットレス(飛梁)で、この建築にもそれに近い部材が側面上部にあります。屋根の低いところから高いところへかけられているアーチのようなものがそれなのですが、この高いところが身廊、低いところが側廊になっているのでしょう。
外からは見えにくいのですが、この外壁にはステンドグラスを嵌めた窓があるのです。
時代を感じさせる外観は、コンクリート打ち放しの柱梁によるフレームを自家製コンクリートレンガで荒々しく仕上げられた壁が埋める構成になっています。
フレームによって垂直水平にまとめられた迫力のある外観に対して、松・竹・梅をモチーフとしたといわれる窓枠のデザイン、花びらのような小聖堂がアクセントをつけます。
世界平和記念聖堂は三廊式バシリカ様式の建築なのですが、外観からもそれがわかります。
三廊式バシリカ様式とは、身廊を中心に両側に側廊を持つ縦に長い構成で作られた建物です。中心の身廊は側廊よりも高くなっていて、美しいステンドグラスの高窓から光が落ちて来るのです。
これを可能にしているのがフライングバットレス(飛梁)で、この建築にもそれに近い部材が側面上部にあります。屋根の低いところから高いところへかけられているアーチのようなものがそれなのですが、この高いところが身廊、低いところが側廊になっているのでしょう。
外からは見えにくいのですが、この外壁にはステンドグラスを嵌めた窓があるのです。
正面アプローチへ
建築の正面に回ってきました。
聖堂の横に塔が建っている、この建築のメインともいえるアングルです。
砕石によって堀を模したような窪みにかかる橋を渡ってアプローチします。
アプローチ上部には繊細な彫刻がはめ込まれた欄間があり、陰になっている奥まったところに入り口の扉があります。
この銅扉はドイツ人の神父の祖国から寄贈されたものです。
聖堂を訪れた人々は銅扉ではなく、隣のガラス扉から入るのですけどね。
聖堂の横に塔が建っている、この建築のメインともいえるアングルです。
砕石によって堀を模したような窪みにかかる橋を渡ってアプローチします。
アプローチ上部には繊細な彫刻がはめ込まれた欄間があり、陰になっている奥まったところに入り口の扉があります。
この銅扉はドイツ人の神父の祖国から寄贈されたものです。
聖堂を訪れた人々は銅扉ではなく、隣のガラス扉から入るのですけどね。
内部空間を見ていきます
内部空間を見ていきましょう。
両サイドには側廊があり、中心に天井高の一段と高い身廊があります。正面にはアプスと呼ばれる祭壇があり、両サイドのステンドグラスの窓から光が落ちてきます。
入り口の扉を入って左には花びら型の外観を持つ小聖堂につながります。
明るさを求められる一般的な建築とは異なり、限定的な開口部によって明るさを抑えられた空間はその狭さも相まってとても幻想的です。
両サイドには側廊があり、中心に天井高の一段と高い身廊があります。正面にはアプスと呼ばれる祭壇があり、両サイドのステンドグラスの窓から光が落ちてきます。
入り口の扉を入って左には花びら型の外観を持つ小聖堂につながります。
明るさを求められる一般的な建築とは異なり、限定的な開口部によって明るさを抑えられた空間はその狭さも相まってとても幻想的です。
日本的なデザイン要素
世界平和記念聖堂では、ドームの上の鳳凰、松竹梅を模した開口部、花びらのような屋根、蓮の花のような照明器具など、随所に日本的なデザイン要素がちりばめられています。
これは「 聖堂の様式は日本的性格を尊重し、最も健全な意味でのモダン・スタイルである事」というコンペの募集要項を踏襲したデザインを求めた結果であるといわれています。
丹下健三の平和記念資料館、イサムノグチの平和大橋の欄干、原爆ドームも近くにあります。少し足を延ばして、世界平和記念聖堂も訪れてみてもいいですね。
●建築探訪のサイトはこちらへ
これは「 聖堂の様式は日本的性格を尊重し、最も健全な意味でのモダン・スタイルである事」というコンペの募集要項を踏襲したデザインを求めた結果であるといわれています。
丹下健三の平和記念資料館、イサムノグチの平和大橋の欄干、原爆ドームも近くにあります。少し足を延ばして、世界平和記念聖堂も訪れてみてもいいですね。
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