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露天風呂のデザイン

露天風呂のデザイン

兵庫県にある温泉旅館の露天風呂のデザインの依頼を受けました。
この依頼はあまり詳細な情報をもらう前に、設計事務所側から提案していく形で進めていくことを求められています。
オーナーの意図を汲み過ぎない設計事務所の提案とデザインを見たいという目的があるのかもしれません。

最初に簡単な図面をもらって現地調査をした上で構想を広げていきます。
露天風呂へと続く通路、室内風呂のミストサウナの改修も含めての提案なのですが、やりとりのスピード感を出す為に、露天風呂の個別浴槽と立ち湯の廻りの部分的なイメージを作ることから始めていくことにしました。

乏しい事前情報の中から、和よりも洋によせた露天風呂を作りたいということだったので、これを頼りに空間をまとめていきます。
作ったのは2案、石風呂案と檜風呂案です。

石風呂

石風呂案です。
個別浴槽を黒御影バーナー仕上の石の台座の中に埋め込み、立ち湯には赤色の御影石磨き仕上げとしてその存在を際立たせます。
個性の強い浴槽に対して、照明は背景のタイル壁を照らすバックライトで控えめにしています。

檜風呂

檜風呂案は、木材を使うという事と円形の立ち湯によって雰囲気を変えてみました。
檜の面積があまり大きくなるとやさしい印象が強くなりすぎるという事で、檜のデッキは最低限の階段部分だけとしました。
高さ3cm程度の黒御影バーナー仕上の低い台座に浴槽を3つ並べています。
やわらかい印象の檜の浴槽に対して、背景の壁にはマリンランプを並べてアクセントを作りました。

洋風に寄せたデザインを求められているという事で、石も檜も壁はタイル貼。夜のイメージを中心に考えているので全体の配色はおさえたトーンでまとめています。
温泉なので照明も暗めに設定しているのですが、段差部分の視認性を上げる為に間接照明を利用しています。

今回はスピード重視の最初の提案ですが、これから全体の工事内容をまとめ、イメージを膨らませて、本格的なデザイン提案を行っていきます。


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