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大阪の飲食店舗のアクセントタイル

大阪の飲食店舗のアクセントタイル

大阪市内の飲食店のインテリア工事、通路部分の路地空間となる床に貼る黒いタイルと、ダイニングスペースのアクセントとなる壁のタイル貼の工程です。

路地空間の床のタイル

床タイル
黒いタイルといっても淡いグレーから真っ黒までいろんな濃さのタイルがあります。この店舗では真っ黒のタイルをイメージしてショールーム巡りをしました。
ところが、真っ黒いタイルって意外と無いんです。それぞれのメーカーでいちばん黒いタイルを出してもらいましたが、なかなかイメージ通りのものがなくて、、、
数点のサンプルをもらってきて、事務所で並べて色の比較をしてみます。

その中でいちばん黒いと感じたダイナワンのものを採用することになりました。
60cm四方の正方形のタイルを路地空間に程よく割り付けし、建具枠で仕切られた残りの客席の床はバリューエンジニアリングにより、墨モルタルとすることに決定しました。
墨モルタルも真っ黒になるわけではないので、結果的にはタイルと調和して感じの良い色になりました。
もともと自然界にはまっ黒色っていうのは存在しないので、これで良かったと思います。

●墨モルタルの施工の様子はこちら

壁のアクセントタイル

アクセントタイル
壁のアクセントタイルには緑の発色がきれいな織部とよばれる釉薬を使用したタイルを選びました。
店舗デザインの初期に、壁を赤系の左官仕上にするということが決まっていたので、設計者の頭の中ではアクセントタイルは反対色の緑を想定していました。
さらに店舗の業態が和食割烹料理店だったので、全体的に和風のインテリアになることが予想されます。そこで、少しレトロな雰囲気も加えようと二丁掛タイルを馬貼りにすることを提案しました。

織部二丁掛タイルの馬貼りを、オーナーに受け入れていただくことができて無事施工完了。
この後施工する赤色の左官壁との相性もばっちりで、和風レトロな空間に仕上がりました。

●左官壁の施工の様子はこちら

タイルについて

店舗でも住宅でも、空間のアクセントにタイルを選ぶことはよくあります。
「磁器質タイル」「せっ器質タイル」「陶器質タイル」等に分類され、さらに釉薬によっても様々な色やデザインのタイルをつくることができるので、どんなデザインにも合わせやすいです。

また、丈夫で手入れも簡単、劣化や変色、薬品・熱・火にも強いので様々なところで使われます。
タイル自体は水にも強いのですが、目地が水を吸い込みやすくて汚れやすかったりするので、水廻りへの仕様は少し注意が必要かもしれません。

タイルについては一度深掘りして考察した記事を書いてみたいなと思っています。
よろしければ、またご覧ください。

執筆者略歴

[執筆者 / 監修]
三浦喜世
一級建築士
2007年から一級建築士事務所YMa主催
大阪、兵庫を拠点として店舗、注文住宅、共同住宅等の設計及び監理を行う。
[受賞歴]
リノベーションアイデアコンペ 視点特別賞 受賞
東京デザイナーズウィークプロ作品展 出展
Design Competition in Kainan 入選
デザイントープ小論文コンペティション 入選

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