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造作ベンチシートを飲食店舗へ納品

造作ベンチシートを飲食店舗へ納品
ベンチシート

飲食店舗の客席で造作ベンチシートを製作しました。

ベンチシートは家具メーカーの既製品の方が安いのですが、この店舗のオーナーはデザインだけでなくメンテナンス性にもにこだわりがあります。
既成品では生地を貼ったソファのようなデザインのものしかありません。
もちろん、生地はサンゲツでもシンコールでも、その他のメーカーでも自由に選べるし、インテリアデザインに合わせておしゃれにはできるのですが、将来の生地の張り替えが必要になるので、そこが気になるようです。
メンテナンスはできるだけ簡単な作業で済ませたいようです。

使用頻度にもよるのですが、座面の張地は数年で張り替えることが多いです。
少量であれば現場で張り替えてしまうことも可能ですが、たいていは工場に持ち帰って張り替えることになります。
お店の定休日があるのならその日に施工可能ですが、定休日がない場合は一日休んでもらうしかありません。
その為、へたった部分だけ新品を購入して入れ替えるという選択肢もあります。それなら数時間で交換可能ですし、張り替えるのもけっこう高くつきますから。。。

ベンチシート

この店舗のベンチシートの座面は集成材で、靴のあたる立ち上がり部分はメラミン化粧合板仕上。座面の集成材は汚れ防止も兼ねてクリア塗装することで、子供さんが靴のまま上がっても汚れが落ちやすいようにしています。
背もたれとテーブルのあたる側面は、間接照明とニッチ棚の高さまで、床から1mをベンチシートの立ち上がりと同じメラミン化粧合板貼にすることで強度を持たせています。
クロス貼の壁ではテーブルがすれて汚れが残ってしまうのです。
引渡後に、座面に店舗オーナーの奥さんがつくったクッションを置いて完成です。

ベンチシート

ベンチシート上部の棚板は間接照明ボックス兼お客様の荷物置きとして、ベンチシートは座面を外せば店舗のストック用の収納になっています。

上にある棚板は、現場の大工さんに天井裏に支柱を仕込んでおいてもらって上から吊っています。
この現場では家具の製作は工務店ではなく当設計事務所と提携している家具工場なので、現場の採寸の他こういった現場との調整も設計者の仕事になります。

現場の採寸をして大阪の家具工場に発注したら後は待つだけです。
工場でベンチシートが完成したら、現場の工程に合わせて、大阪から店舗のある兵庫県明石市まで、遠い道のりを運びました。

ベンチシート

設置工事の様子です。
木工職人が二人来て手際よく納めていきます。家具が入ると空間が引き締まりますね。

ベンチシート

この店舗の為にデザインしたオーダー家具はこれだけではありません。
大阪からのトラックにはいくつもの家具を載せてきたのですが、それはまた別の記事で紹介させていただきます。

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