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飲食店づくりには欠かせません、厨房防水工事

飲食店づくりには欠かせません、厨房防水工事

飲食店の厨房防水工事

店舗づくりといえば、外観やインテリアのデザインに目が行きがちですが、飲食店の内装工事の中でも重要な工事として厨房防水工事があります。
店舗設計では理想を形にする中で、デザインに目が向きがちなのですが、長く営業を続けていくためには、最低限店舗の設備性能を担保する必要があります。
なかでも厨房防水工事に不備があると、
厨房の水が客席に漏れたり、下階のテナントに漏れたり・・・
下階に迷惑をかけると賠償責任を問われかねません。
店舗のオープン後に不備が見つかった時の是正工事や対応が大変です。

飲食店の厨房にはドライキッチンという考え方もあるのですが、今のところ、しっかり調理する飲食店の厨房内には水を流して掃除するのが一般的です。
この防水工事にはいろいろなやり方があるのですが、きっちりした施工をしないと客席や下の階に水漏れを起こしてしまう原因になります。
もちろん予算が合わないからと言って省くことのできる工事ではありません。
どういった工法で行うのか、その店舗の立地にも配慮して設計者やデザイナー、施工会社とよく協議してから施工にかかりましょう。

厨房防水の種類

シート防水

厨房区画の床と立ち上がり部分に、塩化ビニール製の防水シートを張り付けることによって防水する工法です。
プールのように厨房区画を覆って、その中で給排水配管を行うので強力な防水工法と言えるでしょう。
メンテナンス性も非常によく、当事務所で施工した店舗では10年以上メンテナンスせずに水漏れしていません。

FRP防水

FRP樹脂によって床の表面に防水層をつくりトップコートで保護する工法です
船や水槽、自動車等、多くの場所で使用されているFRPは強度、耐久性、形成性に優れています。
価格は少し高めですが、耐用年数が長く、10年以上は持ちます。
ただし、トップコートの塗り直しは必要になるかもしれません。

ウレタン防水

樹脂製の塗料を塗布して厨房床の表面に塗膜防水層をつくることで防水する工法です。
比較的安価に施工できますが、耐用年数が短いので塗り替えなどのメンテナンスが必要になります。
また、飲食店舗の厨房では、機器を引きずったり、熱水を流したりといった作業に耐える必要があるので、塗料は防水性の他、強度のある塗床材やトップコートを選びましょう。

当設計事務所ではシート防水を採用することが多いですが、設計者や施工者ときっちり話し合えていたら、どの工法を採用しても問題ないと思います。

ドライキッチンという考え方

また、場合によってはドライキッチンという、床防水をしない換わりに厨房内に水を流さないという選択もあります。
厨房内を常に乾燥させているので衛生的であり、防水工事分費用が安くなります。
料理を中心に提供している店舗ではお勧めできませんが、掃除は大変かもしれませんけれども、バーやカフェ等であまり調理に重点を置いていない店舗では検討の余地があるかもしれません。

●飲食店の厨房には「ドライキッチン」も有り?「ウェットキッチン」と比較してみた



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