BLOGブログ

今から建てる注文住宅に太陽光パネルを導入すべきか?

今から建てる注文住宅に太陽光パネルを導入すべきか?

注文住宅を建てるならできるだけ快適で光熱費を抑えられる省エネ住宅をつくりたい。そう思う方は多いと思います。
地球温暖化、エネルギー問題へ取り組む国の政策によっても、省エネ住宅は推奨されています。高気密高断熱で省エネ住宅にするだけでなく、太陽光発電やエネファームなどによってエネルギーをつくりだす創エネが注目されてきました。
2030年には戸建住宅の最低基準になるというZEH基準では、創エネによって個々の住宅でエネルギーを自給自足することを目標にしています。
ただ、気密断熱性能は別として、太陽光発電に関しては発電量が自然環境や周辺環境に影響される部分が多いので、地域によっては必須とはならないのではないかとも思っています。

個々の住宅として太陽光発電を導入するにはメリットとデメリットがありますし、そのメリット・デメリットは、各々の注文住宅のオーナーで判断基準が異なってくると思います。
結論から言えば、しっかりと検討していればどちらでもいいと思っていますが、オーナーである建築主の考え方に沿って、正しい情報を得て判断することが必要です。

木造戸建て注文住宅に太陽光発電の導入を検討する為に、メリットとデメリットを検討した後、経済的に初期コストを回収できるのかというところを解説してみたいと思います。

太陽光発電導入のメリット

補助金もなくなってきていて売電価格も下がってきているので、正直なところ経済的なメリットは薄くなってきています。

しかし、今後のエネルギー危機と電気代の上昇に加えて、電気自動車等の普及等、これからは今よりも電気に頼る生活が予想されます。
現状、大阪を含む近畿圏の年間平均電気使用量は約4100kWhです。
電気自動車を年間1万km走らせたとして1500kWh消費するとしても5kW程度の太陽光パネルを載せて、(まだまだ高価ですが)蓄電池と併用すれば夜も創エネされた電力が使えるので自給自足できそうです。

売電価格が安くなったと言っても、売電価格と節電収益によって最初の10年間で太陽光パネル設置の初期費用の大部分を賄える収入が見込めます。
売電価格の下がる11年目以降は、今後の電気代の上昇のことも考えると、蓄電池を導入して、売電よりも作った電気を使いきることで、節電収益が増額するようにシフトしていってもいいかもしれません。10年後には蓄電池の価格が下がり、性能が上がって効率的な製品がつくられているでしょう。

もちろん、地球温暖化とエネルギー問題に対応するエコなエネルギーとしての側面もありりますから、将来の地球環境を守るためにも、各住宅でエネルギーの自給自足は何とか実現したいところでもありますね。

太陽光発電導入のデメリット

投資対効果

一番のデメリットは初期投資とメンテナンス費用がかかることです。
設置時に確定できないメンテナンス費用も気になるのですが、まずは初期費用がどれくらいの期間でペイできるのかということが焦点になってきます。
5kWh載せると仮定すれば12~15年ぐらいで初期投資の元が取れるように思います。

メンテナンスについては不確定な要素が多いのですが、パワコンの交換が25万円、それにその他のメンテナンスを加えたとしても20年ぐらい見ておけば元は取れそうです。
長期的に見ればペイできるのであれば、太陽光パネルの保証期間ができるだけ長いメーカーを選びたいですね。

できるだけパネルの寿命を引きのばしながら、その後は太陽光パネルや蓄電池を中心として寿命がきた機器を入れ替えながら住宅の寿命までエネルギーを創出していくことが可能ではないでしょうか?
耐震強度、気密断熱性能と共に住宅の質をある程度担保しておく必要があります。

ただし、投資として考えた時には、あまり割のいい投資先ではないかもしれないです。
もっと割のいい投資を行った方が良いかもしれません。

デザインを含む建物形状に制限がかかる

屋根上にある太陽光パネルを機能させるためには、屋根勾配の方向と角度を調整する必要がありますし、さらに屋根が日影にならないような環境が必要です。太陽光発電を投資として見て、元を取るためには最大限にパネルの性能を発揮する必要があります。
将来隣地に高い建物が建つ可能性等、周辺環境も含めて考慮する必要があるので、敷地の立地や用途地域等も含めて設計者とよく相談してください。

もうひとつ、デザイナーとしては気になるのはパネルを載せることで見栄えが悪くなることです。
町並みを統一するという意味ではいいのかもしれませんが、世界中同じ景色になってしまいそうで、どの家の屋根の上にも黒い太陽光パネルがのっているのは、今のところあまりいいイメージを持てていません。
町並みを統一するにしても、その地域ごとの特徴が出ていた方が面白いですよね。

太陽光発電の保証

太陽光パネルの経年劣化による出力保証は25年で80%以上、機器の故障等によるシステム保証は15年程度というところです。できれば施工保証も付けたいところですね。
パネルの性能もそうですが、メーカー保証を確認して導入しましょう。特に出力保証とシステム保証の違いを認識して確認してください。

また、台風などの災害による機器の故障(モノが飛んできてパネルが壊れたり、逆にパネルが飛んで行って近隣に被害を与える等の損)は、火災保険によって賄うことができます。
火災保険に入るときに特約内容を確認しておくことをお勧めします。

採算の検討

太陽光発電試算
太陽光発電の初期費用と収益について独自に計算してみました。
パネルの劣化と、メンテナンスにどれだけの費用がかかるかというところが曖昧なままですが、20年単位で見ていかないといけませんね。
パネルの性能も上がってきていて、値段も下がって、長持ちするようになってきているので、売電価格の低下に負けずに何とか元が取れそうです。

他にも初期費用0円で太陽光パネルを設置することができるプランもあります。
10年間電気代を支払って、10年後に自分のものになるというのが主流だと思いますが、導入する場合は、システムをよく確認して導入してください。

まとめ

太陽光発電は、地球環境への貢献、投資先としての比較、敷地の気候や周辺環境、様々な要因があって何を優先して考えるかによって導入するべきかしないべきか検討する必要があります。
その上で、太陽光発電を導入する場合、その機器の性能と保証は勿論ですが、ベースになる住宅の性能が高いことが条件になります。
気密断熱性能、耐震強度、メンテナンス性など、できればZEH基準を満たして、火災保険にも入っておきましょう。

SHARE!

BLOG TOP